1.入感局ワッチ局御座いましたなら・・・
 よく144MHz帯でのCQ発信で耳にするのですが、「入感局、ワッチ局御座いましたらQSOお願いします。」と言う言い方。
おかしな日本語ですね。
何故なら、CQを出すこと自体誰かが聞いている(モニターしている)と言うことが前提でしょう?
これが「何方かQSOお願いします」なら分かりますが、「入感局ワッチ局御座いましたら」と言う言い方は無駄な言い回しです。
誰も聞いていないかも知れないCQ発信は普通は行わないでしょう。
誰かが聞いていると思うからCQ発信を行うのですから、「入感局ワッチ局御座いましたら」と言う文句は必要ありません。
「CQ・・」と発したなら「入感局ワッチ局御座いましたら」と続けるのは、「パブロフの犬」状態ですね。
表現を変えますと、言葉は悪いですが「馬鹿の一つ覚え」とも言える状態です。
それに「ワッチ局」と言うのもなぁ。
※ パブロフの犬 : 条件反射の意味で使うことがあります。(詳細を知りたい方は、辞書などを参考にして下さい。)
 2.君、何をやりたいの?
 最近は車での運用にハンドマイクではなくフレキシブルマイクを取り付けている人が多くなってきましたが、走行中に何らかのミスにより、PTT
スイッチが入ったまま気付かないで居る方が見受けられます。
本人は気付いていないので気付くまで待つしかないのですが、中には気付かずに送信されている上から更に無変調送信をしたり、PTTのON−OFF
操作の連続(バシャッ。バシャッ。と言うやつ)をする者が居りますが、何をやりたいのか良くわかりませんね。
「早く送信しっぱなしに気付け!」とか「早く止めろ!」的意味でやっているとしたなら、変じゃない!?
ミスに気付かず送信状態になっている訳だから、外部から更に電波を被せたとしても相手はわからない。
それとも、更に電波を被せる事で打ち消しあって電波が止まるとでも思っているのかな?
相手が気付いて送信を停止した後、「何やってんだぁっ」と怒る人が居ますが、「気を付けてくださいね」ぐらいの事言えないのな?
立場が逆だったなら、「何やってんだぁっ」の様な事を言われたなら腹立つでしょう。
また、気が付かなかったとは言え、「失礼しました」ぐらい不特定多数に対して送出しても損はないと思いますが。
 3.めげる7MHz帯
 7MHz帯って、10Wしか出せない、出す事の出来ない人達にとっては大変なバンドである。
何故か? CQの発信に対して一生懸命呼んでみるのだが、全く応答無くそのままCQが続く。
コンテストの時でさえ、一度の応答も無いと言う事ばかり。
手を替え品を替えではないが、色々とタイミングを変えてみたりしても全くダメと言うことばかり。
周りの人達に聞けば、7MHz帯は最低100W以上は出さないと相手して貰えないとか!?
7MHz帯常連派にとって、10Wクラスは微弱信号で尚かつ直ぐに他の信号に抑圧されやすいから無視するのかな?
それとも不要な信号を抑える為に、SQLやRFを調整して聞こえないようにしているのか?
7MHz帯ってハイパワー専用バンドなの??
50W出せる様になってからは、少しだが応答して貰えるようにはなったけれど、それでも空振りが続く。
結構仲間内で地域やポイントのサービスを行っている様でもあり、一見さんお断りにも感じられてしまう。
これじゃぁめげてしまって7MHz帯やる気にもならない。
 4.間違いなくJARLへ
 交信の中でQSLカードの発行を約束し、「間違いなくJARLへお送りします」等の様な事を言う方が多いですが、どういうこと?
「間違いなくJARLへお送りします」と宣言しているのだから、ポストに投函しただけでは「間違いなく」には当たらない。
送った先であるJARLに届くまでの責任が生ずる。
もし、届いていなければ何処かで誰かが或いは何かが「間違った」と言う事になりますね。
それでは「間違いなく」と言う表現は成り立たない。
それに「間違いなくJARL」と言っているのだから、間違いが無かった事を証明しなければならないだろう。
どうやって証明するの?
変に堅い表現をせずに一般的に通用している「JARLへお送ります」とか「JARL経由で」の様に簡単な表現で良いじゃない!
 5.コーリング・ユー (Calling You)
 CQ発信に応答若しくはCQ発信者を呼び出す時に、自分のコールサインの後に「コーリング・ユー」と付け加える人が居るが、いったい誰を
呼んでいるのだろうか? しかも自分のコールサイン及び「コーリング・ユー」を語尾上げで。
英語で「calling you」とは、「貴方を呼んでいる」とも訳されますが、この場合の「貴方」とは誰を指しているのか?
つまり、「J○7◇△□コーリング・ユー 」との言い方であるが、これだと「J○7◇△□貴方を呼んでいます」となり、CQ発信者を呼んでいるのではなく、
自分で自分を呼んでいると言う事でしょう?
「J○7◇△□、コーリング・ユー」ならばまだしも「J○7◇△□コーリング・ユー 」ですから...。
しかも語尾上げだらけなので「J○7◇△□? Calling you?」と二重疑問符になってしまう。
意味も理解しないで格好だけで使っているのではないだろうか?と疑いを持ってしまうよ。
この様な場面で時折「何方をお呼びですか?」とか「こちらをお呼びですか?」等と逆に返される事があるでしょう。
誰が誰を呼んでいるのか明確にしないと、CQ発信者も混乱してしまうよ。
※ Calling you ではなく Calling you and Standing by. と言って欲しいな!
 6.5エレのHB9CV?
 交信中に設備の紹介をする事はよくありますが、その中で「3エレのHB9CV」とか「5エレのHB9CV」と紹介する方々、それはおかしい。
そもそも『HB9CV』は、スイスのHB9CVと言うコールサインを持つ方が考案したアンテナであり、2本のエレメントに位相を変えて給電することで、
八木アンテナよりも周波数特性が広く。利得の高い特徴を持たせているアンテナである。
考案者が2本のエレメントを用いているのに、HB9CVの理論を基にしているからと言って、考案者の名前をそのまま当てはめる
のはおかしいのではないのか?
これが「HB9CV型5エレメントアンテナ」と言うのならまだしも、「5エレのHB9CV」とはねぇ〜。
※ HB9CVアンテナは、八木アンテナの一種である。
 7.漢字解釈では...
 交信している中で、自分の名前を漢字で伝えるに「漢字解釈では・・・」と言う方が実に多い。
「漢字解釈」って何?
「漢字解釈」なんて漢字の持つ意味や内容を伝えてどうするの?
一般的には「漢字で表すには」とか「漢字では・・」、「漢字表記は」と言うのが正しい言い方であろう。
変に格好付けないで「漢字では・・・と書きます。」等のように伝えれば良いことではないのか?
解釈: (1)語句や物事などの意味・内容を理解し、説明すること。解き明かすこと。また、その説明。
「正しく・・・する」
(2)物事や行為などを判断し理解すること。
「善意に・・・する」
「大辞林」より
 8.そんなカードなら欲しくない
 交信の終わりにQSLカードの交換を約束する事があるけれども、その中で「BFなカードですが」とか「粗末なカードですが」等と言う方が居られますが、
自分が発行するカードに自信が無いのですかね?
自分でその様に言ってしまうと言うことは、本当に粗末なのでしょう。
そんな粗末なカードを送ると言うことは失礼でしょう。
私はそんなカードならば欲しくないです。
何もわざわざ「BF」とか「粗末」等と言う必要はないですし、自分が粗末と思っていても相手は全く気にしないと言うことすらある。
と言うよりは、正しくデータが記入されていれば効力があるので、「BF」とか「粗末」等と言うことは決してない。
写真のカードやイラストのカードでなければランクが下がると思っているただのQSLカード収集家と言える人達も多いが、本来のQSLカードとしての
役目を担っていれば全く問題は無い。
カード自体が粗末かどうか等と言うことは、受け取り側の判断により千差万別であり違う。
何もわざわざ「BF」とか「粗末」等というオプションを付ける必要はないし、付けるべきではないだろうと思う。
本当に「粗末」なカードとは、いくら写真のカードだろうがイラストのカードだろうが、マナー編bSで挙げている様なデータの不備なカードが「粗末」
しかも「お粗末」と言えるカードなのである。
 9.目的外だろう
 144MHz帯の呼び出し周波数「145.00MHz」で時々聞こえてきますが、「・・・でネズミ捕りをやっていますよ」とか「・・・で検問をやってます」、
「・・・で事故です」等の相手を特定しない送信、すなわち放送。
これらは目的外通信の一種に当たるのではないの?
誰かと誰かが交信している中での話題であるのならともかく、不特定多数に向けての一方的な発信、すなわち放送はアマチュア無線の目的より
逸脱していると言える。
放送している当の本人は情報を流しているつもりなのだろうが、これは通信ではない。
この事によって不当な利益を得る者が居ないとは言い切れないし、極端に言えば違法者を手助けする結果となり得ないかも知れないので
職務妨害にあたる可能性もある。
※ ネズミ捕り : 速度超過取り締まりのこと(スピード違反の取り締まり)
※ 「検問をやってます」の様な情報発信について、悪質だと判断されれば犯罪となる様です。
10.チェックアップって何?
 144MHz−FMで多い様だが、CQを発呼し応答があった時に周波数を言って「チェックアップ」と付け加える人が居る。
この「チェックアップ」とはどう言う意味なのか?
一般的に使われている「QSY」と同じ意味で使用しているのだろうか?
あるアマチュア無線関係者も集まる掲示板へ疑問を投げかけてみた所、下記の様な回答を頂いた。
 恐らく、「チェック」は周波数チェックを意味し、さらに呼出周波数より上の周波数にQSYする時は「アップ」を、下の周波数にQSYする時は「ダウン」
をこれに付与して、この様な使い方をしていると思われます。
 CQを出した局などが、「私は移動先の周波数をチェック済みだ。応答してくれた貴局もその周波数にアップ(ダウン)する際、混信等が無いか確認の
上移動してくれ。」という意味で使っているのだと思います。
確かに使用を聞いていると当て嵌まるケースもある様ですが、殆どが単に「QSY」として用いている様に見受けられる。
何故なら、移動した後に移動を指示した側が相手に混信などが無いかを確認した事例など聞いた事がない。
この事より、「チェックアップ」或いは「チェックダウン」はQSYと同じ意味で用いられている様である。
そもそも、電話で「QSY」と言うQ符号を移動指定の意味で用いるのもどうかと思うが。
※ チェックアップ(Check up) : “検査する、調べる”と言う意味であり、移動すると言う意味ではない。
           (Checkup) : 健康診断
※ Q符号は電信通信の略符号であって、問い掛けに使われるのが本来であり、電話で用いられる事で
  多少意味が違って使われている。